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 6月分の実質賃金が2年3カ月ぶりにプラスに転じた。「物価上昇を上回る賃上げ」の実現を最重要課題と位置づけてきた岸田文雄政権は歓迎するが、専門家からはプラスは「一時的」との見方が出ている。

 「日本経済は新たなステージへの力強い移行が続いている」。岸田首相は6日、広島市での会見でこう述べた。質問は過去最大の下げ幅となった5日の株安などへの対応だったが、実質賃金のプラス転換を自ら持ち出してアピールした。

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平和記念式典であいさつをする岸田文雄首相=2024年8月6日午前8時39分、広島市中区、遠藤真梨撮影

 林芳正官房長官も6日の会見で、「賃上げの明るい動きが明確になってきた」と評価し、労務費の価格転嫁や、自動化・省力化への投資などを後押しする姿勢を示した。

プラス定着に向けたポイントは

 2022年2月に始まったロ…

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